背景
「相場でみんな幸せになるなんてありえない」で述べたように、株式取引はポーカーのような競争です。そのため、自分自身の勝ちパターンを見つけて安定的に利益を出すことが肝心です。
勝ちパターンは人それぞれで、相場環境によっても変わります。この記事執筆時(2024/09/18)の塾長の場合、圧倒的に「超低位株」への投資が塾長の勝ちパターンとなります。
この手法は「人の行く裏に道あり花の山🤌」を体現するものです。
動画で説明
超低位株とは
超低位株に明確な定義はありませんが、塾長の基準では時価総額50億円未満の銘柄を超低位株と見なしています。
超低位株の特徴
参加者が極端に少ない
Yahooファイナンスの超低位株銘柄の掲示板を見ても、書き込みがほとんどありません。しかし、提灯が付くと一時的に人が集まり、祭りのような状況になります。
株の話をするときに超低位株の話をしても、ほぼほぼ何その会社?と言われます。
せつないですね🤌🌸
情報が少ない
超低位株の多くは地味な企業で、情報も少ないです。まともな超低位株は初めて聞くようなマイナー企業ばかりです。もしそこそこ有名な企業が超低位株になっていたら、それは倒産の危機に瀕している可能性が高いです。
というわけで、まともな超低位株の情報は調べても全然でてきません。
株価が相場環境に左右されにくい
日経平均が大きく騰げてるのに、超低位株はぜんぜん騰がってないということはよくあります。
それでいて、日経平均が大きく下げるときにはだいたい連動して下げるんですよね。
株価が相場環境に左右されにくいが、動く時は一気に大幅に動く
日経平均が大きく上昇しても、超低位株はほとんど動かないことが多いです。しかし、一度動き始めると大幅に上昇することがあります。
塾長はこの一気に大幅に騰がる時がすごく好きで、とても気持ちいいです。これを味わうために超低位株投資をやってる側面もあります。
超低位株取引の魅力
プロのトレーダーと戦わなくて済む
米著名投資家のウォーレン・バフェットの名言に「ポーカーを始めて30分が過ぎても誰がカモか分からなければ、あなたがカモだ」というものがあります。
超低位株は参加者が少なく、大金を運用するプロのトレーダーは超低位株の世界では皆無です。そのため、彼らと直接競うことなく投資が可能です。
強烈なイナゴタワーの初動から乗れる
例えば、塾長が2015年頃に購入した日本テクノ・ラボ株は400円程度でしたが、2020年には3700円まで上昇しました。このような大幅な値上がりが期待できるのも超低位株の魅力です。約9倍の値上がりですね。
MBOやTOBされる可能性が比較的高い
塾長はこれまでにアコーディアゴルフやイーモバイル、テスクなどのMBOやTOBで利益を上げた経験があります。
MBOやTOBで儲かった時は、ポーカートーナメントでディールして利益が確定した時の気分とすごく似てるんですよね。
※MBO:Management Buyoutの略称でM&Aの手法のひとつ。会社の経営陣が、金融支援(=買収をしようとする企業の資産や将来のキャッシュフローを担保として投資ファンド等からの出資・金融機関からの借入れなどをおこなうこと)を受けることによって、自ら自社の株式や一事業部門を買収し、会社から独立する手法のこと。 (引用:証券用語解説集|野村證券)
※TOB:公開買付けとは、株券等の発行会社または第三者が、不特定かつ多数の人に対して、公告等により買付期間・買付数量・買付価格等を提示し、株券等の買付けの申込み又は売付けの申込みの勧誘をおこない、市場外で株券等の買付けをおこなうことをいう。なお、公開買付けの対象となる会社の取締役会の賛同を得ないで、買付者が公開買付けをおこなう場合を敵対的公開買付け(敵対的TOB)という。 (引用:証券用語解説集|野村證券)
財務良好で高配当が多い
超低位株には財務が健全で高配当の銘柄が多く、リスクとリワードのバランスが取れています。
どう考えても歪んでるんですよね。上場間もなく期待感だけで時価総額が跳ね上がる企業や未上場で赤字なのに期待感で上場企業を凌ぐ時価総額が付けられる企業がある一方、超低位株には優良な企業の株が放置されたままになっています。
僕としてはありがたい限りです。今後も大いに歪んでいて欲しいですね🤌🌸
超低位株のリスク
流動性が極めて低い
流動性が低いと具体的には以下の問題が発生します。
- 流動性が低いため、大量に買おうとすると自分の買い注文で株価が上がってしまう可能性がある
- 日本円に替えたい時に売り注文が少なく、安値で売らざるを得ないことがある
- 会社が不祥事を起こした時にも誰も買う人がおらず、逃げようと思っても逃げられない
ただ元より資産が少なく、数万円から数十万円程度しか投資しない方なのであれば、そこまでリスクにはならないのかもしれません。
上場廃止の可能性
超低位株は時折、上場廃止されることがあります。MBOやTOBが行われる場合もありますが、すべての株主が利益を得られるわけではありません。
上場廃止される理由は様々です。単に上場維持基準を満たさなくなり無慈悲に証券取引所から上場廃止されるケースや、企業の経営陣が上場し続けるメリットが無いと判断してMBOにより上場廃止するケースもあります。もちろんTOB等含めて吸収合併されるケースも。
上場廃止される場合、既存株主の株を時価より割高で買ってもらえるケースがほとんどですが、時価より割高というだけで、全ての既存株主の取得価格より高いとは限りません。強制的に損切をさせられる株主も出てきます。
MBOを前提としてわざと株価を下げるような発表をしてMBO価格を提示してる、と勘ぐりたくなるようなケースも見たことがあります。
トレーダー社長流、超低位株の立ち回り
決算短信等のIR情報は必ずチェック
倒産の危険性が低い超低位株であっても、業績や財務情報は必ず確認しましょう。今後の事業計画も重要です。
今後の事業計画は、単純な業績への影響だけでなく、世の中的にそれをやるとどう見えるかという観点で見るのも重要です。株主構成も見ておくとよいでしょう。会社の歴史や潜在的に抱えてるリスクが示唆されている事もあります。
財務良好で高配当の銘柄を選ぶ
超低位株を選ぶ際には、財務状況が良好で高配当の銘柄が理想です。高配当だと配当金を貰えるので自ずと握力が高まります。
これにより、よいリスク・リワードを選択できます。
底練りしてうんともすんともしないチャートを探す
超低位株を買うなら上記のようなチャートが好ましいです。プライスが最高値から横這いになった時の落差が大きければ大きいほどよいです。横這いになってから上下の動きがあまり無いほどよいです。
↑のチャートは最高!!とまでは言えないですがそこそこ良いですね。
一度に買おうとしない、段階的に買う
自身の買いで値を上げてしまう
板が薄く自身の買いで値が上がってしまうため、1度に大量買いをした場合は不利な価格での購入になります。
もっと安い価格で仕込めるかも
待てばもっと安い価格で仕込めるチャンスが来るかもしれません。
もし価格が仮に落ちてこずに一方的に上がってしまったのなら…
次の美味しそうな銘柄を狙いにいきましょう。
値動きや板の動きの癖がわかってくる
段階的に買う場合、値動きや板の動きを見る頻度が高くなります。頻繁に値動きや板の動きを見ると動きの癖がわかってきます。(応用方法の具体例は別の記事で紹介します)
イナゴタワーやMBO/TOBで売り抜ける
超低位株の出口戦略としては大きく2つ考えられます。
イナゴタワー売り抜け
イナゴタワー売り抜けは中々難しいです。焦って早過ぎても欲張って遅すぎてもダメです。
塾長は多くのケースで良い位置で利確できています。ケースバイケースなのでアドバイスが難しいのですが、イナゴタワー形成前も後も、値動きや板の動きを頻繁に観察することで掴めてくるものだと考えてます。
イナゴタワー:個人投資家等が行った短時間で急騰と急落を繰り替えす形状の株価チャート
MBO/TOB
いわゆるネットネット株である場合、MBOやTOBされる可能性が高いです。
複数に分散
買ってすぐにイナゴタワーが形成されたりMBO/TOBが起こることは稀です。年単位で待たされるのは当たり前です。高配当で握力を高めて待つだけでは、投資効率が悪いです。
塾長のオススメは有望そうな超低位株複数に分散、そして売り抜けできたお金はまだイグジットできてない銘柄へ買い増しすることです。
超低位株投資感を体感できるボードゲーム
アクワイア
超低位株投資はまさに「人の行く裏に道あり花の山🤌🌸」という相場格言を如実にあらわした投資手法です。
このアクワイアというゲームはホテルチェーンの株券を売買しあうゲームなのですが、漫然と株を買っていると手元資金がすぐに枯渇し資金効率に苦慮します。人の裏を行きつつ利益を出すためにはどの株をどのように買い進めるか吟味する必要があります。
道楽塾が運営する道楽塾スペースではアクワイアを遊ぶことが出来ます。
ルール説明は勿論、1人でご来店されても店員がゲームへ参加しますのでお気軽にご来店くださいませ。
住所:
東京都千代田区神田和泉町1−3−13 I・T秋葉原ビル3F
営業時間:
金,土,日 13:00 ~ 20:00
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